pochitto’s blog

詩、雑感などを記しています。

日曜日は図書館で知識を仕入れまくり。
日経サイエンス2004.3号より。
生命とは何か〜複雑系生命論序説(金子邦彦著、東京大学出版会)の書評。
「オーム」=すべての意。ゲノム、プロテオーム、メタボロームなど。
とにかく存在する分子をすべて枚挙し、そのリストを作ろうとする「枚挙主義」につながる考え方が根底にある。だがしかし、枚挙主義にはおのずと限界がくるのではないか。還元主義批判、バイナリ思考批判でもある。
で、この「オーム」を使って詩を書けないか、と。神経伝達物質をすべて枚挙して、脳の形態に収めるとか。


ハイデガーによるカント解釈についての考察も書かれていて、お徳感アップ。「一切の思惟は直観に奉仕する」=すべての論理はあるがままの現象を理解するための手段に過ぎない、というもの。「ヘラクレイトス的ロゴス」とも言える。ちょうど同じような事を考えていたので(理屈は創造の後塵を拝する)、刺激になった。


べき分布」=特徴的な大きさのない分布。石を砕いたときの破片の大きさ、株価の変動、都市の大きさ、戦争の規模などが「べき分布」を示しているとのこと。


デルフォイの神託のオブジェクト指向的な解釈。

Delphi.アディトン.VolcanicGas = true;
strOracle = Delphi.アディトン.pythia.DelphicOracle;


ポスト・モダニズムの基礎木下孝著。
ハーバーマスによるポストモダニズムの定義。
ニーチェ的近代批判」「理性へのランボウで全面的な批判」「排除されたエロスや性や聖性に依拠しての啓蒙批判」「バタイユハイデガーフーコーデリダの系譜の延長線上に立ち現れたニーチェの精神」。筆者の活動もまたポストモダニズムの潮流を形作る一筋の流線に過ぎない。


カタコンベキリスト教の地下墓所キリスト教徒はもちろんのこと、異教徒も葬られることが多かった。それぞれの墓標には象徴的図像が彫刻される。たとえば錨(キリスト者)と魚(救済の希望)など。異教徒の墓には、異教の象徴が掘り込まれる。七頭の蛇など。