pochitto’s blog

詩、雑感などを記しています。

ロングテール

ここのところ、「どうやったら詩でメシが食えるか」ばかり考えている。
俺自身は詩でメシを食うなんて一切考えたことがないし、この先もずっとIT系で食っていくつもりだ。
だけど、とてつもない詩の才能を持ちながら、それで食えない人がいるのは我慢ならん。
力になれるものなら力になりたい。

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さて、ネットの世界には「ロングテール」という言葉がある。


ネット世界で利益を稼ぐ「ロングテール現象」とは何か
http://www.shinchosha.co.jp/foresight/web_kikaku/u103.html

しかしインターネット書店はこの構造を根本から変えてしまったのである。米国のアマゾン・コムの本の売上げの半分以上が、販売部数ランキングの四万位から二百三十万位までのロングテールから上がっているようなのである(外部の研究者による推定)。高さ一ミリ以下で十キロ近く続くグラフ上のロングテール積分すると、まさに「塵も積もれば山」、売れる本の販売量を凌駕してしまうのだ。

もちろん、ロングテール効果を高めるための仕組み作りは欠かせない。気の利いたUI、適切な結果を返す検索機能、購入意欲を高めるためのさまざまな付加情報などなど。

商品ごとのパッケージングも重要な要素だ。


最近ずっと考えている事がある。
ネットに投稿される無数の詩ひとつひとつ、これらはシングルCDのようなものではないか。
そして、個々の詩はシングル曲としての完成度を気にしすぎている、と。
作家としての存在価値を高めるならば、「アルバム」が必要なはずだ。それもただのシングル作品を集めたものではなく、あるコンセプトの元、極めて丁寧に作りこまれたアルバムが。
そしてアルバム作りに欠かせないもの、それは良き監修者(プロデューサー)。既存の詩には、プロデュース作業が著しくかけているように思う。端的な比喩を使うなら、デモテープだらけの状態だ。
一般のリスナーがデモテープに金を払うか?NOだ、有り得ない。
良き監修者の下で一定の完成度を獲得した作品だからこそ、金を払ってでもその作品を体験しようとするのではないか。


完成度の高い作品とそれを提供する仕組みを作ることで、詩はこの世界にLong Tailをたなびかすことが可能になる、と思えてならない。
そして詩人もまた。