詩でメシを食うには、の続き
詩作の分業化による品質向上とロングテール効果について先のエントリで書いた。
上記の要件を満たすことで、貧乏詩人はようやく食い扶持にありつけるんじゃないかと。
で、具体的にどうすりゃいいんだっつー事になるので、ちょっと書いてみる。
あくまで机上でのシミュレーションなので、まあ阿呆の与太話と思って読み流してもらって結構っす。
リーディングの場合
リーディングは、おそらく試作の分業化に一番適しているんじゃないかと思う。
たとえばリーディングをPodCastingする場合、そして一定のクオリティを保ちたい場合、以下のような工程を辿ることになるだろう。
- 詩作
- リハーサル
- スタジオでの録音
- ミキシング
- 編集
- 公開
- スケジュール調整
が、すべてを一人でこなすなんてまるっきり不可能なのは明白だ。よほどの天才でない限り、無理だ。
おまけに、これらの工程を適切に取りまとめるプロデューサーが必要だ。
かくして素人のお手製ポッドキャストが天下を取るという甘い見通しは木っ端微塵に吹き飛ばされ、専業化および分業化された集団による組織的リリースが最適である、との結論に至る。
いやまて、ポール・マッカートニーだって一人で初期のソロアルバム作ってたじゃねーか、という例外中の例外を引っ張り出すのは勘弁。万能の天才がそこら中にゴロゴロ居る訳ゃない。全員が宝くじの1等を引き当てることなどできないのだ。
リリース時期も当然考慮に入れる必要がある。
毎日?
毎週?
毎月?
毎日リリースじゃあ体力持たないだろうし、しょーーーーっもないエッセイ仕立てのダベりに終始する事は明白。昨日食ったラーメンの話とか。
月一回のリリースならば、1ヶ月は読み手(聴き手)を飽きさせないだけの力量およびまとまりが必要となる。となるとプロデューサーの力量に委ねる割合は非常に高くなり、それこそ素人仕事では間に合わない。
毎週だとどうか。
意外と、この辺りが落としどころのように思う。
少々素人くささがあっても、まあ許せる。
プロっぽければなお良い。
時々スマッシュヒットがあれば、さらに良い。
1週間というサイクルはスケジュール管理上も有利だ。毎日続けられないことでも、週一回、あるいは隔週ならなんとかこなせるという事もある。素人仕事でかまわないという割り切りがあれば、上記の工程を一人でこなす事だって不可能ではない。
ってところがオレの現時点での結論。
iPodのシャッフル再生時、ふとリーディングが鼓膜を揺する。そして異空間がそこに生ずる。なかなかいいんでないのかな、とオレは思うのだ。