pochitto’s blog

詩、雑感などを記しています。

カネウミとハシビト

同じ意見を述べるにしても、ブランド価値の高い人物が論じた方が世に知れ渡るし、になる。
だから社会の周縁でゴミ同然に暮らす俺やお前ら=ハシビトは、せいぜいブランド価値の高い人物=カネウミになけなしの知識と力をお譲りして、間接的にせよ社会に貢献していれば良い。
カネウミ達はそのブランド価値をより大きくしようと、おそらく証券を発行するだろう。それは有形無形に関わらず市場を流通し、カネウミたちの価値をさらに高めたり、ときには弱めたりするに違いない。ハシビトたる俺らは、せいぜい証券を購入させていただいて、カネウミたちに知識と力のみならずカネもお渡しして、間接的にせよ社会に貢献できれば良い。
然る後に大きなお金を手に入れたカネウミは、そのうち別のカネウミに投資を始めるだろう。カネウミはカネウミを文字通り産む事になる。そうなったときハシビトたる俺らは、もう一人のカネウミに知識や力やカネをお渡しして、間接的にせよ社会に貢献していれば良い。
俺らハシビトも、運がよければ、購入した証券を高く売り、利益を得る事があるだろう。そこで得たカネは、別のカネウミの証券を購入するために使う事。ハシビトがカネウミになろうなどというおこがましい考えは、くれぐれも持たぬように。
ハシビトの知識と力とカネなど、カネウミのひと吹きで消し飛んでしまう程度のものなのだから。