2020-12-02 野ざらしの詩集 詩 誰が置いたともしれない野ざらしの詩集道端で誰に見向きされることもなく 風がパラパラとページをめくる書かれた言葉が零れ落ちる ページの隙間に押し込まれていた瑞々しい言葉が息を吹き返す 誰かに向けて書かれた言葉それは私かもしれないしあなたかもしれないけれどそれは誰にも分からないまま 風がページをパラパラとめくる野ざらしの詩集 道端で誰かに拾われたがっている 誰かの心に宿りたがっている